激渋銭湯巡りは続く。
実はまだ自分の中で「どういう要件を満たす銭湯がパーフェクトなのか」が確立していない。
なので、とりあえずは数を巡って、自分が求めるものを取捨選択、模索する必要がある。
実はこの湯の町浴場、例の「阿片窟」からほど近い。
なので、行きたいけれど、どうせ行くなら…。ということで、なかなか詣でる機会が無かった。
半年余の時間を経て、遂に訪れる好機到来。
営業時間が若干短いのと、健脚、歩き好きの人ならば、新開地や湊川の商店街あたりで腹ごしらえをしてから向かわれるのがいいだろう。(勿論、風呂上がりの食事、という逆コースもあり。)
新開地や湊川から歩く場合、ひたすら商店街を歩く。
東山商店街を抜けたところで、商店街の名前は「新湊川商店街」に変わる。
(余談だが、新湊川商店街の中には芦原温泉がある。数こなしたい場合は立ち寄り可能)
そして、途中の道坂道を左に抜け、熊野神社方向に歩いていく。
熊野神社の裏手、住宅街の中の坂道の途中に湯の町浴場はある。
表玄関はこんな感じ。
湯の町浴場も、神戸独特の「汲み出し浴槽」を備えた銭湯だ。
前に行った長田「扇港湯」とここ、それとあと2軒の合計4軒でしかお目にかかれないらしい。
これが汲み出し浴槽。
せっかくなので、こちらから掛け湯をいただき、じゃばじゃばと身体にかけて身体を洗ってしまう。
汲み出し浴槽があるお風呂屋さんは、これがある影響で浴槽は奥(いわゆる東京スタイル)に配置される。
湯の町浴場は、奥の浴槽は3つに分かれていて、一番左がジェット、真ん中が普通のお湯、一番右は浅め(これって入っていいの?掛け湯用?)になっていた。
特徴として、お湯がミネラルなので柔らかい感じ。
壁に、「ミネラル温泉」の表示。
あと、地元のシニア層がメインユーザーという地域の銭湯は主浴槽が割と温度が熱め(大抵43℃)なのだが、湯の町浴場は主浴槽でも42℃、ジェットの浴槽は更に1℃低い感じだった。
ぬる湯、長湯が好きな私は湯の町浴場の湯温、雰囲気はとても気に入った。
(その日来ていたシニアマダムは「少しぬるくない?…もうちょっと、あったかいといいなあ」と呟いていたので、やはりシニア層は熱めがお好みなのだろうか。)
入浴後、番台の女将さんに「実は銭湯巡りが趣味で…。紹介のために写真を撮らせえて欲しいのですが」とお願いすると、「そのテの人だと思った(笑)」と言われてしまった。
地元の常連さんか、そうでなければマニアが訪れるということか(笑)。
でも、地元じゃなくても、マニアじゃなくても訪れて欲しいいいお湯と、ほんわかした空間と、素敵な女将さんがむかえてくれる素晴らしい銭湯だ。
坂道を登るのは少ししんどいけど、達成感溢れる風呂屋であることは間違いない。
※女将さんに撮影許可いただきました。感謝!
湯の町浴場
営業時間:15:00–20:30
定休日:火曜日