父が亡くなったことが契機で、相続について真剣に考え実行しなければと思い立った。
以前から、遺言書を作っておかなければということは頭の片隅にはあったのだが、「そのうち」で着手には至らずに長年過ごしていた。
しかし、いろんなことで「死ぬかもしれない」という可能性が高まっている今、遺言書を残しておかないとちょっと困ったことになる。ちょうど今回手術があるから、それが「万が一」の何何があったら、という仮定で勢いで作業してしまうのがいい、と思い立ち、GW中に遺言書は書き上げた(注:自筆遺言はその名の通り、このご時世であっても「直筆」出なければならない。結構面倒なのだ)。
そして、最近ではその遺言書を法務局が保管しておいてくれる、というサービスがある。これを使うと何が良いかというと、普通の「自筆遺言」ならば、書いたものを自宅なり貸金庫に保管しておけばいいのだが、遺言書が効力を発揮するのはその作った本人が死んだあとだから、「そもそも預けてあったことを知らない」とか「探したけれど見つからない」となると、意味が無くなる。
じゃー「一番上の引き出しの奥底に入れているから」と伝えていて、死ぬ日までちゃんと保管されていたとしても、遺言書は遺族が勝手に開けてはいけないのだ。裁判所の「検認」という手続きが要る。もちろん、「そういう面倒なことは俺よく分かんないから、もうプロにお任せだ!」と、さっさと弁護士先生に頼んじゃう、というような人ならばそれでもいいかもしれない。が、私のように相続対象者がそもそも少なく、更に相続させたい人間が1人しかいないようなケースなら、弁護士先生に頼まなくても自力でなんとかできる可能性がある。なので、そのための自筆遺言、更に保管制度を利用させてもらうことにした。
法務局の遺言預かりの部署に予約を入れて、中身を確認してもらって(中身を確認する、というのは遺言の内容が法的にOKかという意味ではなく、住所や名前が戸籍通りかとか、保管制度のフォーマットに従っているかとかそういう面で)、問題がなければ手数料3900円を支払って終了。
15時に予約していて、10分ほど前に着いたけれど、そこから対応してもらって結局無事終わったのが15:40頃だったので、1時間弱はかかると見ていて間違いない。