どんだけかかってんねん!と思いつつ、確か夏から読んでいた本(2冊組)を、ようやく読み終えた。
1975年に、高校1年生が、一人で、東欧やソ連に行くなんて、親も随分な決断をしたなぁと思うけれど、この時代は、支えてくれる大人も沢山いたし、本人もかなりしっかりしていたんだなあ、というのがわかる。
70年代の東欧やソ連は自由が無くて、窮屈な生活を強いられているーというのは、西側社会(主にアメリカ)が作り出したプロパガンダだったのだろう。
そうそう簡単にできることではないけれど、「実際に事柄に触れてみる」ことの大切さ、意義を改めて痛感させられる。
あと、若い時の体験が、その後の人生選択とどこかで重要な意味を持って結びついてくることも、自分自身の経験を振り返っても納得がいく。
更に衝撃だったのは、この著者の佐藤優を有名にしたのは当時外交官だったのに、鈴木宗男議員絡みの件で逮捕起訴されることになり、500日以上も留置所にいたこと、しかも、それがちょうど今の私くらいの歳に起こってた、ということ。
本人は、外交官の仕事や、北方領土関係の案件や、ましてや鈴木宗男と一緒に仕事をしていることで「名前を売る」、有名になるつもりはさらさら無かったのだろうけれど、結果的にはあの頃連日テレビや新聞を賑わせ、知らない人は居ない位になってしまった。
万が一、自分の仕事がそんな魔窟に繋がっているとしたら、自分だったら耐えられるだろうか…