せっかくの夏休みも、台風の後の長雨で、野外活動はできなかった。
2回キャンプの予定を入れたものの、大雨+自身の体調不良も有り、2回ともキャンセル(うち1回はキャンプ場が臨時休業)という結果に。
そんなときは自宅に籠り、ネットでギア活しつつ本を読んで「予習」に専念。
まだ素人なので、山奥、とか、本当の野営はしない。
フツーのキャンプ場で、慎ましやかにソロキャンプか二人キャンプをすれば満足だ。
しかし、虫はともかく、動物が出現すると結構怖いのではないか…と想像する。
特に山あい、林の中にあるキャンプ場ならば、イタチやタヌキ、イノシシ、鹿、そして熊すらお出ましになるだろう。
熊…キャラクターになればプーさんをはじめ、だいたい「かわいらしい」存在だ。
しかし、実際の熊はどうだろう。
本州に生息するツキノワグマは、実は獰猛ではなく、人間を怖がるし、基本、襲ってはこない(らしい)。そうと聞いていても、実際見かけたら、ビビッてしまうだろう。
ただ、北海道にいるヒグマとなると話は別だ。
人食い熊とか、いろいろと「伝説」もある。
以前読んだ吉村昭の、実話を元にした一冊がこれ。
一夜のうちに、集落の人間を次々襲撃、食い荒らす、なんて、読んだだけでゾーッとする。ヒグマは本州には出ないとはいえ、キャンプ場で読むストーリーではない。
しかし、ヒグマの存在が気になってしまったら、もう少し「ヒグマとの対決」を知りたくなる。
そんなときに出会ったのが、この作品。
漫画なので、どこまでが実際のハンターの行動で、どこからがフィクションかは分からないけれど、猟師の生活、ヒグマとの距離感(心理的にも物理的にも)が絵から読み取れる。
そして、実際の猟師さんからの証言もある。
これも、表紙の絵はかわいいけれど、狩りの実際はかわいくもやさしくもない。
けれど、漁師の姉崎さんの語り口は、クマも山も人間も含めての一体、自然。
とりあえず、ヒグマに遭いたくは無い、けれど、気になる存在である、ことは間違いない。
そして、こういう作品をキャンプ場で読むのはやめておこう…