サバ×サバな日々

メンタル不全により仕事からの敗走。休職というサバティカル、そしてサバイバルに向けて模索する日々のよしなしごと。

サバイバル日記Ⅱ 76日目 バレンタイン狂騒曲

 2月14日。言わずと知れた「バレンタインデー」である。日本のみならず、世界的にこのイベントデーは認知されているようだ。漢字圏の香港(や台湾、中国大陸もかな)では、「情人節」と綴られるので、日本人が見るとちょっと誤解してしまいそうでもある(苦笑)。

 元々はキリスト教に由来する「恋人の日」らしい。だから、西欧では恋人同士で贈り物をしあうのが定説。また地域によっては友達に花を贈ったりもするらしい。

 例によって日本のバレンタインデーは「ガラパゴス化」が進み、昭和の後期に「女性から男性に」「チョコレートを贈る日」に進化を遂げた。キリスト教との関係は抜け落ち、学校や職場でも、男性に対してチョコレートを「配りまくる」いわゆる義理チョコ文化すら生まれ、チョコレート業界周辺はこの時期はウハウハだろう。

 

 しかし、平成の後半辺りから状況は一変する。義理チョコ文化が薄くなり、代わりに女性同士で配る「友チョコ」文化に変換されていった。これは「友人に花を贈る」の亜種だろうか。(後で気付いたけど、最後に書いた「セクハラ」概念が後押ししているのも多分にありそうだ)それでもチョコレートというアイテムに徹底されているのは日本らしい。

 

そして令和に到っては、コロナでオンライン授業やテレワークが普及し、「そもそも学校/職場行かねえし」という状況になり、友達同僚にすら会わず/会えず、それなら自分で食べちゃおう、という「自分へのご褒美」に昇華した。それでも、購買対象はチョコレートである。チョコレート業界の鉄壁の護りは凄まじく、他の洋菓子業界が入る隙も無い。

 まあ、生菓子ケーキ屋や2ヶ月前のクリスマス商戦で疲れ切っているから、2ヶ月経たずにまた派手な攻勢を仕掛けるのも、というのがあるだろう(笑)。じゃあクッキーやキャンディー業界がのし上がってきてもいいかもしれないが、所詮「飴ちゃん」じゃあ、チョコレートの前には勝ち目がないのかもしれない。

 しかし、チョコレート、高い。いろいろ物価が上がっていて、チョコレートの原料はすべて高騰気味。更に、バレンタイン商戦にかかっては、安くなくてもみんな買うだろう、というのがあるのでかなり強気な値段設定のものもある。給料も上がっていないし、これじゃあ義理チョコを用意するのも大変だから、そんな気を使ってばかりの自分にご褒美でバレンタイン終了、としたいのは私だけではないはずだ。

 そして今日日、日本のバレンタインデーで「女性が男性に」「(義理)チョコを配る」のはセクシャルハラスメントと感じる人も増えている、と。確かにそうだ。私も若いころ、そう感じていた節がある。だから、みんなでお菓子をシェアする、それくらいでいいじゃないか。