クアハウスに行くようになってから、風呂で読書する習慣が始まった。
ものの10分、15分だけど、日常しないことだから、なんとも不思議な気分になれる。
基本、風呂の中で読む本は「バカバカしい系」がいい。
暗いもの、深刻なものはNGだ。
すぐにサウナに行ったり別のお風呂に移動できるよう、切り上げようと思ったらすぐに読むのを止められるような、短編集や軽いノリのものが適している。続きが気になって仕方がない、というタイプの本はあまり向かない。
そんな中、クアハウスに程近いジュンク堂三ノ宮店で見つけた神戸にまつわる1冊。
ベビーカーを押しながら神戸の街を歩きながら見た聞いた感じたことを綴っている。
神戸の街、といっても普通の人が想像する異人館とかモザイクが主役ではない。
私が最近大好きな「ベタな商店街」などがバンバン出てくる。
普段お世話になっている神戸市バス7系統なんて、読んですぐに景色が思い浮かぶ、臨場感MAXだ。
この著者は、この景色を聞かされ、見て、惚れ込んで神戸に移住したのだろう。
私も、この人が描く神戸の世界が最近好きだ。
そして言われる通り、「日ごとに景色が変わっていく」のも事実。
昭和レトロな商店街や銭湯、旧い建物が一夜にして再開発のターゲットになって無くなる、ということも日常。
この本に書かれている景色でもすでに見ることができない景色がある。
気になった方は一刻も早く読んで、歩いて神戸の街を回ってもらいたい。