梅雨はまだ明けない。
今年はコロナもそうだけれど、アブノーマルな現象が続いている。
今日の夕方は、凄いゲリラ豪雨に見舞われた。小一時間、激しい雷と大雨が急にやってきて、いっときは警報も出ていた。
けれど、ピークから30分で嘘のように雨は鎮まり、空の色は1時間前とは打って変わって澄んだ色に。
一体なんなんだこの天気は、と思いつつ、今日はポイント2倍デーなのでいつものクアハウスに向かう。
道中、昨日書いた「風呂場について」のネタが溢れ出してきたので今日も続きを書こうと思う。
私自身はベースは東京方面の人間(具体的には元神奈川ケンミン)なので、銭湯といえば富士山!ガラス戸開けたら奥の壁側に浴槽、がスタンダードだと思っていた。
しかし。大阪神戸に来ると、富士山は無い。まあ富士山遠いから認知度がイマイチなのか、というとそうではなく、そもそもペンキ画描ける壁面が無い銭湯が多い、ってことに気が付いた。
一概には言えないけれど、どっちかというと東京のトラディショナル銭湯は横に長いのに対して、大阪方面の銭湯は鰻の寝床的、縦長な造り。大抵、奥に奥に進む感じ。
例えば千林大宮にある「神徳温泉」なんかも凄く奥に長くてビックリする。
知っている中で、割と東京スタイルに近い間取りは長田にある「扇港湯」ではなかろうか。ここは一番奥の壁に沿って浴槽が有るし、女湯には素敵なポートタワー、神戸の港のタイル画がある。
そして、東京の銭湯にあって大阪の銭湯に無いもの、他にも発見。
それは、「熱湯をうめるための水の蛇口」。東京の特に下町銭湯はかなりの熱湯と聞いている。45℃、46℃、47℃…もう、慣れない人間からすれば熱湯風呂同然だ。
対して関西のお風呂はそこまでチンチンに沸かしていない。ここヤバいぞというところでも44℃位か。なので、「アチアチに沸かしておいて水で埋める」という文化が存在しないのかも。
逆に、「大阪の風呂にあって東京の風呂に無いもの」、それは、湯槽の周りの石段。踏み込みというんだろうか、大阪銭湯は御影石とかで、浴槽周りにちょっとした段を付けてある。そこに腰掛けて、浴槽からお湯を汲んで身体を洗う方はそれなりにいらっしゃる。特にシニアの方に顕著なので、「昔ながら」の大阪流ニュウヨークスタイルなのだろう。
(写真:「銭湯浪漫」さんより。大阪・南森町にある「紅梅温泉」。)
神戸に行くと、浴槽からお湯を汲み出して体を洗う、というのは更に顕著になって、「汲み出し専用浴槽」なるものまで登場する。もうこれが残っている銭湯は少なくて、さきの扇港湯、湯の町浴場と、あと数軒しかない。
銭湯ってたいてい、カランに「お湯」と「水」ボタンがあるけれど、これをミックスして適温にするのがメンドー、とか、そもそもカランが塞がるほど混みあう銭湯だったらば、空いているスペースでちゃっちゃと洗いたい、というせっかち、合理主義がこういう造りに行きついたのだろうか。
いずれにせよ、せっかく汲み出し専用浴槽がある銭湯を訪問した折には、そこからお湯をいただくことにしている。