2009年に、4週間のドイツ語研修に参加した。
その時に、現地滞在中連絡を取るのに必要だと思って、ドイツでプリペイドSIMを買った。
当時はまだスマホの時代じゃなくて、普通の携帯で、友人とSMSのやり取りをするレベルだったが、語学学校の友達はみんなホームステイとか寮とかWG(日本でいうところのシェアハウスみたいな)で、固定電話で連絡取りあう状況でもないし、日本国内で不通に携帯使っていたから、ドイツでも携帯欲しい、ということで、簡便な携帯電話も買ってセットで使っていた。
日本ではプリペイドSIM、特に通話もできるタイプは犯罪防止のために売買のハードルが恐ろしく高くなっていて、ほぼ絶滅危惧種。
だけど、海外ではプリペイドSIMはごく普通に流通している。旅行者、短期滞在者、あるいは長期滞在であっても、契約や解約がめんどくさい人は、プリペイドの方が便利だろう。
いっときは、海外旅行で新しい国に行くたびにSIMを買うことを自らに課していたくらいだ(笑)。変わったところでは、ヨルダンやイスラエルでも買った。ヨーロッパでも、イギリス、フランス、イタリア、スペインあたりで購入経験がある。
件のドイツSIM は、珍しく期限が無いので重宝していた。
大抵のSIMは使用期限が90日とか180日とか決まっていて、期限内に追加チャージすれば、そこからまた90日期間延長、とかそんな感じ。
しかし、私のドイツSIMは、残高さえあれば、ずっと使える、というありがたいものだったので、よくベルリンに行っていた故、毎回現地でチャージバウチャーを買うだけで使い続けていた。
時が流れ、ガラケーからスマホに代わり、SIMのサイズも小さくなったので、自分でSIMカッターを入手し、ナノサイズにちょん切った(なんとマニアックな…)。
そこまでして使い続けてきたドイツのSIMだが、数日前にSMSでメッセージが届いた。
(下は、LINEに転送した写真)
拙いドイツ語を頭から引っ張り出して訳を試みる。
えーと、7月に、3G回線が終了する…4G回線を2021年の終わりに配線終了する…あなたのSIMだと4G回線は使えませんよ…このままだと高速インターネット通信はできませんよ…SIMの交換は無料で…
って感じか。
google翻訳のアプリで答え合わせ。
まあ、だいたい予想通りだった。
新しいSIMを買ったらいいじゃないか、という意見がありそうだが、実はドイツ、日本に続いて、2017年くらいから、犯罪防止の観点で法改正があり、プリペイドSIMが簡単に買えなくなってしまった。
それまでは、スーパーやドラッグストアの店頭なんかに普通にSIMパックがぶら下がって売られていたりしたのだが、今ではドイツのID、少なくとも住所登録が無いとプリペイドであってもSIMが買えなくなっている。
他のヨーロッパではそんなことないのに、ドイツにおいては不便になった。一番よく行く国なので、ちょっぴりショックだ。
それは置いといて、「SIMの無料交換」は、恐らく登録した住所に郵送されるのだろう。で、少なくとも現在のドイツの法律が「ドイツのID持っている人か、住所登録されている人」だけSIMが買える、というルールにしているならば、国外、それも日本にまでSIMを郵送してくれるとは思えない。
ただ、交換といいつつ、申請したら新しいSIMを送ってくれる、という体裁だろうから、元のSIMを「奪われる」わけではない。低速ならば使い続けることができる。電話をかける、受けると、SMSのやりとりだけはできる。
どうせ、使えなくなるならば、一度日本の住所を書いてどうなるか、ものは試しでやってみるか。。。