今日は「レトロな銭湯」が攻めの中心。1軒目の末広温泉はいわば前座、である。
風呂上りは再び地下鉄谷町線で阿倍野に戻り、そこから阪堺電車に乗る。いわゆるチン電だが、恐らく…大阪市内初乗車な気がする。道路の真ん中に停留所があったり、軒先に駅があったりと、なんとなく鎌倉の江ノ電ぽい雰囲気もあったり。
さて目指すのは帝塚山方面。相棒曰く、大阪市内では屈指の高級住宅地、らしいが、降りた辺りは昭和の面影色濃い地域。
そこから歩くこと約5分、目的地周辺です(カーナビ風)。
ちょっとやそっとの長さじゃ出せないこの貫禄。
表玄関。では、いざ出陣!
勿論、玄関開けると番台がありまして…全てがレトロ。天井で廻る大きな羽の扇風機も、壁に据え付けの扇風機も、マッサージチェアも、全て悠久の時間を醸している。
さて…外観に反して、お風呂場は丁寧にメンテナンスされている。
特に面白いなーと思ったのが広告の付いた鏡。電話番号に「6」が付かない3桁なので、いったいいつ作ったものなんだ、と訝しく思いつつ、鏡に曇りやキズが無くて、まるで先月納品したばかりにピカピカなのが凄いなぁ、と感嘆しつつ。
浴槽は壁によって、どんと1つだけ。真ん中で仕切られて、浅い浴槽と、ロノ字に段の付いた深い浴槽、という構成。
更に突き当たり奥には「電気風呂」と書かれた石積みのお風呂が…ちょっと其処はシビレそうだったので遠慮させていただいたが、浅風呂は温度もちょうどいい。長湯してもギリギリのぼせない、41度くらいの設定。
後から入ってきた常連と思しきシニアマダムは、その浅風呂が定位置なのだろう、其処の縁に洗面セットをズラリと並べると、ザ・大阪スタイル全開、そこからお湯を汲み出して、縁に腰掛けつつ身体を洗っていた。蛇口でお湯の温度調節するより効率的ですものねー。
サウナや水風呂は無いけれど、出入口すぐに水鉢はあるので、クールダウンしたい時にはそこから水を組み出せば無問題。そして、この水鉢は「男女共用」。でっかい鉢が、真ん中の仕切り壁で仕切られてるだけ、なので、アヒルのやりとりは可能。
いろんな設備がある近代的なスーパー銭湯は便利だけど、たまにはこういう「銭湯の原点」を味わうのも楽しいものだ。
万代湯
営業時間 15:30-23:30
定休日 金曜
サウナ 無し
水風呂 無し
外気浴 露天スペース無しのため不可
特記事項 湯桶ほぼ無し 持参推奨
カランの「お湯」は超熱いのでヤケドに注意!