サバ×サバな日々

メンタル不全により仕事からの敗走。休職というサバティカル、そしてサバイバルに向けて模索する日々のよしなしごと。

サバイバル日記Ⅱ 91日目 ものごとの原因と結果がつながっていないが故か

 昨日のニュースから。

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《以下、時事通信の記事内容のコピー》

出生数、初の80万人割れ コロナ影響、減少加速―22年人口動態統計速報・厚労省

(2023年02月28日16時33分)

 厚生労働省は28日、2022年の人口動態統計の速報値を公表した。年間出生数は79万9728人で、前年と比べ4万3169人(5.1%)減少。1899年の統計開始以来、初めて80万人を割り込み、過去最少となった。

 国立社会保障・人口問題研究所が2017年に公表した将来推計人口では、外国人を含む出生数が80万人を下回るのは33年と見込んでいた。岸田文雄首相は「異次元の少子化対策」を打ち出したが、従来の想定を上回るスピードで少子化が進んでいることが明らかになった。

 未婚・晩婚化が進む中、20、21年の婚姻数は戦後最少を更新しており、22年の出生数に影響したとみられる。新型コロナウイルスの感染拡大や物価上昇などに伴い、妊娠を控える傾向に拍車が掛かった可能性もある。厚労省の担当者は「多くの人が出産や産後育児に不安を感じるなど、コロナの流行が少なからず影響を及ぼしたのではないか」と話している。

《転載ここまで》

 

 ちなみに、読売新聞の記事には「出生数が戦後初の80万人割れ…22年の人口動態統計、コロナ拡大で婚姻減る」というタイトルが付き、記事本文は「厚生労働省は28日、2022年の人口動態統計の速報値を発表した。国内の出生数は前年比5・1%減の79万9728人で、戦後初めて80万人を割り込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大で20、21年の婚姻数が減ったことが影響したとみられ、少子化に歯止めがかかっていない。」と書いている。

 

 前々から(個人的には)本当に不思議というか、引っかかって仕方がないのは、日本社会は令和の今でも「結婚=出産」ともろダイレクトに考えているところ。「結婚しても子どもを持たない」とか「結婚せずとも子供がいる」という選択肢や生き方は完全にスルーされている。それと表裏一体なのが、「結婚したいし子どもも持ちたいのに法律がそうさせない」セクシャルマイノリティカップル。

 生と性と死は対極ではなくて、全部繋がっている。そしてこの3つについて考えていくことは言ってみれば私のライフワークみたいなものだ。この歳までいろんな国の教育や社会の実情を見聞きして、個人的には北欧型の暮らしを理想にしている。令和の今でも、公式な学校教育現場で「生から(性を含んで)死まで」をきちんと教えられていないことは、何とも嘆かわしい。

 学校が教えてくれないならば、みんなどこで知識を得るのか知らないが(あるいは知らないまま大人になっているのか)、まさか日本人の多くが「子どもは結婚したらコウノトリが運んでくる」的な思考に陥っているのだろうか。

 

 それと関連しているんじゃないの、というのが同じ28日のこれまた時事通信の記事。

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《以下、記事の内容をコピー》

「男女4割超、「1年間、パートナーなし」 性的活動、満足度とも低調」

(2023年02月28日16時56分)

 民間シンクタンク東京財団政策研究所(東京)はこのほど、「日本人の性的活動、コロナ禍を経て一層の停滞へ」と題する論文を公表した。それによると、過去1年間に週1回以上の性交渉があったと答えた人は、女性で13.0%、男性で13.2%だった。他方、過去1年間に性的パートナーがいなかったと回答した人は、女性で45.3%、男性の44.5%。論文では、性生活の満足度についても調査しており、医師で同研究所主任研究員の坂元晴香氏ら研究チームは、「単純な国際比較は難しいが、性的活動もその満足度も日本は低いことが分かる」と指摘している。

 

 調査は2022年7月、オンラインで実施し、日本の男女8000人(20~49歳)から回答を得た。論文は米国の学術誌「The Journal of Sex Research」に掲載された。

 性生活に関する質問では、「満足している」と答えた人の割合は、女性で27.8%、男性の23.1%。「満足しているとは思わない」は、それぞれ17.6%と27.1%だった。性生活について「とても大切だ」「やや大切だ」と答えた女性は37.4%、男性54.2%で、「あまり重要でない」「まったく重要でない」は女性33.8%、男性16.1%となった。

 一方、論文は、日本の場合、性産業の利用状況が「諸外国に類を見ないほど高い」と指摘。生涯で性的サービスを利用したことがあると答えたのは女性4.0%、男性の48.3%だった。これに対し、例えばスウェーデンでは、生涯で性産業に対して金銭などを提供したことがある割合が、16~84歳の男性で約10%、女性は1%未満にとどまった。英国でも過去5年間に性交渉のためにお金を支払ったことがあると報告した男性は3~5%の範囲に収まり、女性はほぼゼロだった。

 あらゆる性的志向を対象に、性交渉経験を聞いたところ、これまでの生涯で女性の15.3%、男性の19.8%が「性交渉相手なし」と回答し、40~49歳に限定すると、男女とも性交渉相手なしは、いずれも7%強だった。

 調査した8000人のうち、異性愛者との回答は女性の82.9%、男性の87.4%。バイセクシャルはそれぞれ5.5%と3.4%、ホモセクシャルは0.9%と2.0%。他者に対して性的欲求・性的魅力を抱かない「無性愛」(アセクシャル)は、10.0%と6.9%。ただ、20代に限って見ると、14.7%と11.1%に割合が高まり、研究チームは「英国やスウェーデンとも1%未満と報告されていることを踏まえると興味深い」とした。

 論文は「性的活動は個人の自由意志で行われるもので、第三者がその在りようについて意見するような類のものではない」と強調。ただ、「性と生殖に関するさまざまな課題が噴出するわが国で、実態を明らかにすることは対策を行う上で必要不可欠だ」とし、「個人の自由意志として尊重されるべき部分と、政策介入を行い社会として改善していくべき部分との冷静な見極めに、調査結果が活用されることを期待したい」としている。

※論文全体(英文)はこのURLから閲覧できます。

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/00224499.2023.2178614

《転載ここまで》

 

 あの…つまり…「やること」やっていなければ、結果は出ないでしょ、ということだ。宝くじ買っていないのに1等ン億円が当たるわけがない。もちろん子供は授かりものなので、1回であらできちゃった、ということもある。けれど、昨今「子どもが欲しい」と現実的に思っている人の年齢は、20年前30年前よりも確実に上がっているわけで(日本社会が結婚=子供を持つ、と直結しているならば、結婚する年齢≒子供を欲しがる年齢と推定する)、女性の結婚ラッシュが25歳、30歳、そしてそれよりも上で結婚する人がいて、更に結婚しても暫くは二人で暮らしたいとなると妊娠を考えるのは更にそれよりも2年くらい先になるのかもしれない。

30代半ば。その頃になると、生物学的には出産適齢期を過ぎているわけで、卵子精子も若い時より機能が落ちていても仕方がない。そして、その世代になると仕事が忙しかったり、精神的なプレッシャーもあって、性生活がままならない人たちも多いのでは。

恐らく、バブル世代より上のおじさんたちには「想像もつかない」「信じられない」ことかもしれないが、だったら、試しに自分の息子や娘がいるなら真面目に聞いてみてほしい。交際相手がいるとして、あるいは結婚しているとして、正直に答えてくれた回答は、恐らく↑の調査と似たり寄ったりではなかろうか。そもそも独身で、交際相手の影もない…ならばもはや言うべきこともない。

岸田ソーリは「検討し、検討し、白紙に戻す検討し(遣唐使)」なのかもしれないが、こういう連鎖の現実を理解しているのだろうか。