天気予報の通り、夜中からの雨は止む気配は無し。ただ、一番激しかったのは昨日の降り始めで、朝起きた時点では霧雨のような降り方だった。
それでも焚き火は諦める。何より、焚き火台をテントにしまい忘れてしまったので、雨水が焚き火台の中に溜まり、ずぶ濡れになってしまった。
ガスバーナーを取り出し、昨日の残りの豚汁を温める。そこに餅を焼いて投入。朝食をつつがなく終える。撤収は予定通り雨の中。持参したレインコートが役に立つ。テントはとにかく丸めて巨大ゴミ袋の中に押し込む。帰宅してから干すしかない。
撤収完了した時点でちょうど9時前。
洞川温泉に浸かって帰ろうと思っていたが、温泉センターは11時開店だという。
じゃあそれまでどうしようか、と思った矢先に、すぐ近所に鍾乳洞があるのを思い出した。キャンプ場の管理人さんに訊いてみると、「朝9時から」だという。行くしかない。
車で3分とかからない鍾乳洞のたもとに駐車場があるので、そこで車を停めた。
モノレール、営業中、の札が気になる。
わざわざ、営業時間のたびに「営業中」に架け替えているのか。
このアナログさ加減が気に入った。
では、坂道を登っていこう。
結構急で、バリアフリーとは程遠い。
足腰元気なうちじゃないと、上れないね。
健康に感謝する。
そして、モノレールに乗るならここから。
と思ったら、あるのは手作り感満載の小屋。
インターホンがあるだけ。
なんと、オンデマンド式のモノレールだった…
インターホンで呼ぶと、待つこと数分で、山の上からモノレールが下りてきた。
なんだかオモチャみたいだけれど、これに乗って鍾乳洞の入口近くまで行く。
周りは杉の森林。結構な高さだ。
鍾乳洞自体はそんなに大きくはないけれど、ライトアップされていて、見るのは楽しい。そもそもここにたどり着くまでにバリアフリーとは程遠いので、足元に不安がある人はやめておく方がよい。
更にもう一つ、「ごろごろ水」という銘水の水汲み場の向いにも鍾乳洞があるので、そちらにも行ってみることに。こちらは更にワイルドなモノレールに乗せてくれる。
更に、鍾乳洞はガイドツアーでないと入れない。だから、タイミングが重要。
こちら、鍾乳洞の入口。
中は先ほどのところ以上にワイルドだったので、写真を撮り損ねる。
まあ、現地で実物をしかと見ていただければ…
無事に麓に帰還したら、ちょうど良い時間になったので、洞川温泉センターに向かう。
シンプルな、内湯と露天のお風呂が2つだけの潔さ。雨で冷え切った身体が温まる。単純温泉だけど、湯温もちょうど良くて幸せなひと時を過ごす。
あとは、来た道をひたすら逆に戻っていく。途中の下市町にあった庶民的なお寿司屋さんでランチ。
吉野って、風情があるなぁ…またいい季節に訪問しよう、と思った。