サバ×サバな日々

メンタル不全により仕事からの敗走。休職というサバティカル、そしてサバイバルに向けて模索する日々のよしなしごと。

サバイバル日記Ⅱ 79日目 梅田地下街ダンジョン

 学生時代京都に住んでいた時からなので、かれこれ四半世紀近く買い物や用事のために大阪・梅田に出かける生活が続いている。もちろん、ちょっとした日常品ならば京都時代は河原町、今ならば地元西宮で用が足りるが、趣味の専門店や梅田にしか店が無い、という場合は出向かなければいけない。

 よく大阪来訪者を梅田界隈連れ回していて言われるのが、「大阪の地下街ってすごい」というひとこと。さながらダンジョンだ、とまで言われたことがある。実際地元情報誌でそう書かれていたこともある。長らく歩き慣れた身としては、そんなに凄いかなぁ、とも思ったりするのだが、確かに北は梅田茶屋町口から南は北新地まで、ほぼほぼ地下に通路があってそこには地下街ショッピングセンターも作られているのだから、規模感としては相当なものなのか。

 地上には大阪ステーションシティとしてLUCUAができたりグランフロント大阪ができたり、また最近では大阪駅南側の阪急ビルの建て替えや阪急、阪神両百貨店の改装で梅田の景観は変わった。地下はあんまり大幅な変化は無いけれど、それでも阪神百貨店が改装した際にその周りは大分変わったので、長らく梅田地下街を歩いていない人はびっくりするかもしれない。「アリバイ横丁」は消失した。(注:阪神百貨店に沿って全国各地のお土産を売っている小さいお店が連なっていた)あと、昔はそこから阪急ビルを超えて大阪駅前ビルに行くのはちょっと複雑だったけれど、今はストレートに行けるようになった。

 私がこの地下街ダンジョンルートを最大限利用するのは、年に数回、大阪駅前第2ビルの中にある楽譜屋に行く時だ。恐らく関西圏の音楽関係者はここの店に1回はお世話になっているに違いない。かれこれ25年くらい通い続けているが、その店の佇まいは全く変わらず、何の根拠もないが、昨日今日あったんだから明日も明後日も営業し続けているだろう、と思わせてしまう雰囲気がある。

 大阪駅、梅田駅から近い地下街は比較的明るくて、飲食にしても物販にしてもチェーン店が殆どだ。しかし、そこから離れて、特に大阪駅前ビルまでたどり着くと、様相がかなり変化して、非チェーン系のお店が姿を現す。また、デパートや総合雑貨店のような「何でも屋」ではなくて、ニッチなお店が多い。本当にカメラだけを扱っているカメラ屋とか、「山登り」専門の山岳用品店、そして私が行く「楽譜屋」然り。むしろ本当の「ダンジョン」は、地下街の行きつく先なのかもしれない。