サバ×サバな日々

メンタル不全により仕事からの敗走。休職というサバティカル、そしてサバイバルに向けて模索する日々のよしなしごと。

サバイバル日記Ⅱ 196日目 メンタルダウンの時はのらりくらりと

 以前働いていた部署で同僚だった人から、最近よくLINEが来る。最初の休職明けでいた部署で、そこは少なくとも同僚同士では人間関係の煩わしさは無かった。LINEをよく送ってくるAさんは、私が異動してきた1年後にやってきた。同じように、暫くメンタルダウンしてからの復帰場所が、その部署だったそうだ。
 ただ、彼女の場合、復帰してすぐにコロナがワーッとやってきて、通常の仕事もそこそこに、コロナ対応に振り回されることになったのと、元々は全然違う部署にいたので、仕事をゼロベースで覚えなければいけない、それも病み上がりの頭で、というところが私との大きな違いだった。しかも、休職されていた時間が丸1年だったということなので、社会復帰もさぞかしやエネルギーを消耗していることだろう。
 自分自身も決して万全な健康体ではなかったが、メンタルダウンからの復帰ということもあり、うっすらとした連帯感はあって、「テキトーにやっていきましょう」とたまにはお互いを慰めつつ日々働いていた。そこから2年後、私は辺境の地に再び異動となり、そこでまたサバティカル生活に逆戻り…なのはこの日記の読者の方ならばご存じのとおり。そして、私が抜けて以来、Aさんはちょっと不安な状態で日々過ごしているようだ。



 どうやら周囲との軋轢に悩んでいるらしくて(まあ、メンバーにちょっとクセがあることが判明してきて、センシティブな人だとひっかかるだろうなぁ、という状況だ)、更にご本人の自信が持てないことも悩みの種になっているようだ。たまに、「もう辞めたい…」と言ってくることもある。
 つかず離れずの関係で、彼女とLINEで話をするのだが、共倒れにならない程度に、あとは過度に頑張ってしまわないように、ピアサポートというのだろうか、当事者ならではの「あるある」を少しずつ感じてもらうようにはしている。
 辞めたいほど辛いのはしんどいだろうなあ、と思う。ただ、それが一時の気の迷い、勢いだったとしても、一旦退職してしまえば、後先厳しい。特に昨今、お金の問題は切実だ。だから、Aさんには(自戒も込めて)「辞めるのは最後の手段で、他にやりたいことが見つかったり既に決まっているならば止めはしないけれど、まずは、もういちど休養を取ってもいいんじゃないかな」と、早計な判断をしないようにさりげなくブレーキをかける日々だ。



 恐らく、嫌な人や嫌な上司、面倒な仕事が「辞めてぇなあ」という気持ちにさせるのだろう。よく分かる。けれど、自分はまだ冷静になれるので、「たかだか」あんな奴、やこれっぽっちの仕事で、辞めるのはもったいない、と思いとどまっている。
 かつて、「絶対に一緒に働きたくない」と思う人が職場にいたが、じっと耐えていたら、ある時、比喩的にいうならば「相手が足が滑って崖から落ちた」ので、目の前からいなくなった。自分が何もしなくても、そんなこともある。人生100年とか無責任な恐ろしいことを言われている今日日、40代50代でも残りあと40年とかあるわけで、だからこそ、良い意味で「のらりくらり」とするのも処世術だ。