サバ×サバな日々

メンタル不全により仕事からの敗走。休職というサバティカル、そしてサバイバルに向けて模索する日々のよしなしごと。

サバイバル日記Ⅱ 208日目 司法試験がCBT化するってよ

 極めてニッチな話題ではあるけれど、大学業界にいる自分にとっては結構身近な話。

2日前、ということは6月24日に日経が報じていたけれど、遂に!司法試験がCBTに移行するらしい。

(以下、日経のニュース記事より転用)

司法試験、2026年からパソコン受験に 筆記から転換

論文主体の国家資格では初

2023年6月24日 19:00 (2023年6月24日 19:40更新) [有料会員限定]

法務省は弁護士や裁判官になるための司法試験について2026年からパソコンによる受験へ切り替える。これまでは筆記試験だった。ペンや紙を使う実務はほぼなくなっており、デジタル社会に見合った方式へ変える。

試験会場に用意した端末を操作して受験するCBT(Computer Based Testing)方式と呼ぶ方法を想定する。法務省が司法試験に対応したシステムを開発し、インターネットにはつながらない仕組...

(転載ここまで)

www.nikkei.com

 司法試験と言えば、膨大な量の答案用紙をがりがりと手書きする、それも何日も連続で。それゆえ、地頭は勿論問われるけれど、「司法試験向けの筆記用具」なんていうランキングもあって、やれどこどこの万年筆、どこどこのボールペン、など、書きやすさ一番の筆記具が司法試験受験者の間では話題になることすらあったようだ。

実際、「司法試験 筆記用具 おすすめ」と自動入力の過程で出てくるし、過去の受験者や合格者があれがいいこれがいいといろいろ語ってはいる。

 しかし。今日日、いざ試験に合格し、実務の世界に足を踏み入れたら、手書きで起案している人ってどれだけいるのだろうか?! …常々疑問に思っていた「世の中の七不思議」に、遂にメスが入れられた感がある。

 個人的にはもう世の中PC主流なんだし、メリットの方が多いと思う。まずは、「疲れない」し、よっぽどタイプが下手、遅い人でない限り、アウトプットが手書きより早い。更には、悪筆、くせ字で読めない、と言うことも無くなる。(定期試験の答案整理をしていてよく思うが、めっちゃくちゃ小さい字で書いている受験生がいて、おいおいこれじゃあ点もらえないぞ、と心の中でつぶやくこともある。なんせ相手は老眼鏡が手放せないおじいちゃんが多いでしょ、「相手の立場」に立つならば、内容はともかく大きく読みやすい字で書いていればその時点で印象三割増だよ)

 PC操作さえできれば、障害のある人も受験しやすくなるし。(そもそも、目の不自由な人は今の時点でもPCでの受験が認められているので、今後も弱視全盲の方にも対応しやすくなるだろう。逆に手が不自由とかだったらば、音声入力で対応するのかな?いずれにせよ、技術の力で対応できる範囲は広がりそうだ。)

 

 こうなると、採点をどうするのかが気になるところだ。まさか、答案用紙1件ずつプリントアウトして紙でマル付け…だろうか。うーむ、お役所のやることだから、可能性としてゼロとは思っていないが、それこそAIの力で基礎的な採点なんかはできそうだ。

 2026年度から本格導入になるようだけれど、今は司法試験は原則法科大学院の修了生しか受験できない。もう一つの方法として、予備試験合格というのもある。法科大学院はもう入学してから修了までの年数が決まってしまっているから、予備試験組で「絶対に紙で受験したい」(PCでの受験は自分には無理!)と言う人は、何が何でも2025年の本試験に間に合うように予備試験を突破する必要が出てくるので、ぜひ初診貫徹してほしい。