サバ×サバな日々

メンタル不全により仕事からの敗走。休職というサバティカル、そしてサバイバルに向けて模索する日々のよしなしごと。

427 お好み焼考(広島にて)

 仕事で西国にやってきた。兵庫県より西側に友人や親戚がいないので、基本岡山から西に行くとなると意を決して旅行に行くか出張かのどちらかである。

 今回は広島にやってきたが、広島には過去2回しか訪問したことが無い。1回目は、なんと島根からローカル線で降りてきた。木次線に乗って備後落合という駅まで来たのだが(この備後落合という駅、鉄道マニアにはひそかに人気?のある秘境駅だ)そこから芸備線に乗ること数時間、何度か乗り継いで広島駅までやってきた。最後に駅ビルに入っていたお好み焼き屋でお好み焼を食べてから新幹線で帰宅した記憶がある。

 そして2回目の広島は、名探偵コナンのミステリーツアーか何かに引っ掛けての訪問。宮島に行った記憶がある。宮島口の駅近くにあるあなご料理屋が美味しそうでふらっと入って「あら美味しいわあ」と出てきたのだが、そこが「うえの」という名店なのは食べた後で知った。

 そして今回が3回目。いつもバタバタと通り過ぎる感じの訪問だが、今回は少し長く(とはいっても3日)滞在するので、歩いてみる景色もあるだろう。

 さて、仕事の前に、その前回の記憶を辿って駅ビルでお好み焼を食べてから現地入りすることにした。どうやら数軒のお好み焼店が駅ビルにある状況は変わっていないようだ。ただ、駅ビル…建て直ししたのかな。岡山のように、綺麗でモダンなビルに変わっているのかもしれな。

 その予想通り、広島駅の改札を出るとどーんと近代的な駅ビルが待ち構えていた。11時ちょっと前に着いたのだが、目的のお店に行こうとすると、まだ開店前のようで、駅ビルの入り口前に行列ができている。これってひょっとして、お好み焼目当ての行列か…と驚いた。ほとんどの人が背広姿なので、考えることは私と一緒なのだろう。あるいは、出張終わりで「食べてから帰ろう」という人もいるのかもしれな。

 11時の開店と同時に、列がだだっと前に進み、それぞれが目標のお店にピットイン。私は事前に選んでおいた「麗ちゃん」というお店に行ってみたが、とても人気のようで、開店して5分も経たないうちに満席になっていた。一人なので運よくカウンター前の席を確保できた。ここは調理過程も眺められるスペシャルシートではないか。これで焼きあがるのを待つ間も充分楽しめる。

 そして、調理過程を見ていると、本当に大阪のお好み焼とは名前こそ同じものの、まったく異なる食べ物だなあ、と実感する。広島のお好み焼きは、まずベースの生地だけを鉄板の上でクレープのように薄く焼いて、その上に大量の千切りキャベツを載せる。そして、大阪ではありえない「キャベツを押してしんなりさせる」技。更には「そばorうどん」がもれなく投入され、佳境に入ると見事な手さばきで割られたタマゴでフタがされる。混ぜるのではなく、完全なミルフィーユ状になって、お好み焼は完成するのだ。

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 店の数だけでいえば関西圏の方が店舗数は多いらしいが、人口当たりのお好み焼店店舗数は広島がダントツ一位らしい。迷ったら、店の名前がついているやつとか、「スペシャル」を頼めば、店の方向性は大体分かる。

 キャベツが主体なので意外にペロッと食べきれてしまう。もう1回くらい行きたいなあと思うけれど、広島ではほかにもあなご飯など名物があるので、ご飯の計画も慎重に進めないといけない…