サバ×サバな日々

メンタル不全により仕事からの敗走。休職というサバティカル、そしてサバイバルに向けて模索する日々のよしなしごと。

サバイバル日記108日目(注文の多い料理店)

晩に、とある中華屋に行った。

初めてのお店である。

駅前に繁華街や、ショッピングセンターにある店ではなく、どちらかというと住宅街に近い、地元の人相手の店なのだろう。

個人経営で、恐らく厨房には主人がひとり、給仕を奥さんが一人でやっているような店だ。

客席は全部で20席弱。カウンターが8席くらいと、4人掛けテーブルが3組。

21時までの営業ということなのだが、店の前に着いたのが19:45頃だったと記憶している。店の前には3人既に待ち人がいた。中年の男女2人組と、若干疲れた感じの仕事帰りと思しき女性が一人。

5分くらい経って、店の中から二人組の客が出てきた。

しかし、なかなか通してもらえない。そこから10分経って、ようやく前の2人をテーブルに、仕事帰りの疲れた姐さんをカウンターに座らせた。

私たちは店の外で更に20分待つ。

中華屋で20分待つ、って、なかなかない異常事態だ。

その間、気になって店の中を覗いてみた。

料理店とは思えない光景だった。

テーブルの上に料理が見当たらない。

厨房の調理のスピードが追い付いていないのか、

はたまたどういう理由があるのか…

待つこと30分でようやく店に通された。

4人掛けのテーブルで「向かい合わせに座れ、隣は空けてといて」と愛想無くオバチャンに言われる。

後ろの二人組と相席かな、と思っていたが、後ろの二人組を通す気配はない。

座るなり、笑顔ひとつなく「オーダー決まってますか」と注文を取りに来た。

まあ、決まっていたので食べたいものを告げた。なんとなく、このタイミングを逃したら二度と注文を取りに来てくれないか、出てくるまでに3時間かかるのじゃないかという危機感を感じたからだ。

オーダーした後もほかのお客さんのテーブルを見ると食べ物は無い。

一体どうなっているのだろう。

更に待つこと15分ちょっと。つまり、並び始めてから1時間近く。

カウンターに座っている先客の前にも、我々の前にも料理が運ばれてきた。

料理のメニューによってまとめて作っている、という風情も無い。提供されるメニューに脈絡は無い。

ようやくサーブされた麺を啜りながら、店の女主人がまたお客さん相手に不機嫌になっているのを目撃。

どうやらもくろんでいた席にお客さんが座ってくれなかったからのようだ。

何があるのか、何があったのかは分からない。

けれど、いくら夫婦二人で切り盛りしているとはいっても、店に入ってから湯麺1杯で1時間待つってのはアブノーマルな世界な気がする。

ご飯を食べてパワーチャージするはずが、かえってどっと疲れが増してしまった。

いや、湯麺自体は美味しかったのだが、この経験をするならば…再訪はしないだろう。

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