さて、3日間の東京滞在を締め括るにあたり、もちろん最後にひとっ風呂浴びて帰りたい。
それも、カイリョーユのようなネオ銭湯でぶっ飛ぶのではなく、トラディショナルな東京銭湯で、お風呂の歴史をリスペクトしつつ、旅を終えたい。
そう思っていたところ、絶好の物件が見つかった。
東京浴場。
大井町の駅から徒歩10分以内。外観も立派な宮造りだし、内装もほぼ昭和のままのようだ。
これは訪ねる価値がありそうだ。
キャリーバッグをどうしようか考えたが、まあ、訪問時間(16:30頃)ならばさほど混み合ってはいないだろう。嫌な顔をされたら靴箱の横にでも置いておけばいい。盗られるものは何も無いし。
等々考えながら、大井町の光学通りをつらつら歩く。
マンションがでん、と建っているところから一転、急に細い路地が現れる。この感じが名銭湯への道だ。感覚的に分かる。
さて、Googleマップによるともう少しだ、というところで外観が見えてきた。
この煙突、昔ながらの風呂屋に間違いなし。
表の店構えからして期待が高まる。
意外⁈なことに、番台ではなくフロント式になっていた。
恐らく女将さんと思しき上品な方がいたが、キャリーカートについては何も言われず。
もちろん引きずるのは良くないので、手持ちで上げさせていただく。
脱衣場が驚く程広い。天井も高いし、ロッカーもたくさんある。全てが昭和のままだ。
既に2、3人常連さんと思しき方が入浴しているが、一番風呂、開店早々来られた方だろう。私と入れ違いにあがるに違いないと思っていたら読みは当たった。
完全な東京スタイルで、ガラスの戸を開けると、カランが縦に並ぶ。鏡が無い処、シャワーが無いところもある。もちろんシャワーも固定式。
そして、奥に浴槽、壁絵、という見ていて嬉しくなるレイアウトだ。来た甲斐があった。
お湯が熱くて入れないかと心配したが、42−43℃なので、充分浸かることができた。
実は左奥にあった薬湯が一番熱かったかもしれない。43℃超えていたからなあ。
このお風呂屋さん、男湯と女湯の間に植え込みがあって、ツツジの季節は花が綺麗に見えるらしい。
あとは、脱衣所のところに小さいながらも庭があって、庭には鯉が泳ぐ池があるとか…それは確認できなかったけれど。
大変いい気分で最後の湯を楽しむことができた。
場所も良いので、西宮に帰る前に立ち寄ることもできる。これからの「帰る前にちょっと」の選択肢にしてしまいそうだ。いつまでも続いて欲しい。良い雰囲気のお風呂屋さん。
東京浴場
東京都品川区大井2-22-16
営業時間 15:00 −23:30
定休日 月曜日
サウナ 無し
水風呂 無し
シャンプー石鹸 備え付け無し フロントで買うか目の前のローソンで調達を