サバ×サバな日々

メンタル不全により仕事からの敗走。休職というサバティカル、そしてサバイバルに向けて模索する日々のよしなしごと。

ニュウヨーク出張:東湯(岡山市北区)

最近では珍しくなってきた「激渋銭湯」。激渋でなくても街中銭湯はどんどん休業廃業の危機に晒されている。元々経営者が高齢になってきていて、更に常連さんも殆どがかなりのシニア層。となると、経営者さんやお店の設備、常連さんの激減など、どこかに理由があれば、休業廃業への道、となってしまう。

そんな状況下ではあるが、岡山へ出張に行くことになった。それも1泊2日ではなく、4泊。しかも、出張先からほど近いところの銭湯は、かなりの激渋系が数軒残っているとのこと。これは行くしかないね。定休日なども考慮して、まず初日に訪問したのがここ、東湯。

岡山駅からローカル線の吉備線(桃太郎線という愛称がついている)に乗って一駅。歩くこともできるが、ここは敢えての一駅乗っておこう。普段の自分の生活とは縁の無い単線、ディーゼル車のローカル線だ。

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一駅先は「備前三門」という駅。え、乗車時間わずか3分、岡山駅から一駅ですよ、それでこれですか、というくらいのローカル感満載だ。勿論(!?)無人駅である。

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降りて線路を渡ってすぐのところに東湯はある。

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入口からかっきりと分かれる京都スタイルというのだろうか。

そしてこの扉は意外にアルミサッシなのだが、引き戸じゃなくて普通のドアのように前に開く、というミスマッチも堪らない。

で、扉を開けてのけぞった。このローカル感、アットホームというか、完全に「田舎のおばあちゃん家」状態だ。

番台式なのだが、布団や紙切れやが山積みになっていて、肝心の主はご不在。大きな声でご挨拶したものの現れず…すると常連と思しき着替え中のシニアのおばさまが、「お金置いといて入ったらいいがなー」と言うではないか。えーと、430円、細かいが、お釣りのないように置いてとりあえず中に。

下駄箱も使われているのかいないのかよく分からない。ロッカーは木製だ。おまけに鍵が無くなっているところが大半。長年の使用でそうなってしまっているのだろう。昔ながらのマッサージチェアらしきものの上にも、タオルや何やらが積み重なって置かれ、もはやマッサージの役割は果たさない単なる置き台に変貌を遂げている。

さて、いざ風呂場へ…先客がいらっしゃった。

シャワーは付いているが、果たしてお湯が出るのか。カランが6つ壁に沿って並び、それぞれのカランの前にはケロリンの桶が2つずつ。桶有った、よかった…。無いことも想定してマイ桶も持参していたが、それは荷物置き用に変身し、カランから湯水を汲んで体を洗う。水の勢いが凄すぎて何度もビビる。

悠に50年以上は営業しているらしいこの東湯、浴槽がでかいの一つだけ、という潔い形態である。カランから出る湯と水、あとは大きい浴槽が一つ、それ以上でも以下でもない。大浴槽の一部からジェットのように噴き出る設計になっているが、当時としては最先端だったのだろう。足裏やふくらはぎにジェットをあてて、疲れた脚をマッサージ。

浴槽の湯温は湯温は42−43度程度だろう。入る最初は少し熱く感じるが、長く入っていられない、というほどでは無いので。途中1回出て、カランから汲んだ冷水で引き締める。

水風呂も無いので、水をかけて交互浴を行い、30分ほどで入浴終了。

その間に、出たり入ったりで、3名ほどの常連さんがいらっしゃった。ということは、まだまだ此処は需要があるのだろう。

正直、銭湯初心者には結構ハードルが高いが、街中銭湯、特に激渋系がお好みの方にはぜひ訪れてもらいたい店だ。何より、「一駅」乗ったローカル感がたまらないので。

 

東湯

岡山市北区下伊福上町13−26

アクセス JR吉備線(桃太郎線)「備前三門」駅から徒歩約1分

     本数が少ないので事前に確認したほうがよい。

     岡山駅から歩いても20分ちょっと

営業時間 15:00-20:00

定休日 5のつく日

サウナ 無し

水風呂 無し

シャンプー石鹸 備え付け無し (販売もおそらく無し)

        周辺に買えそうな店も無いので持参すべし

備考 健全なロッカー少なめなので荷物は最小限で