平成最後の日から、お江戸に出かけた。
東京銭湯の真髄を知る、ニュウヨーク出張in東京、である。
今回の出張は、期せずして東京の北から始まった。
本当は、相棒が別の風呂屋を推していたのだが、店の前に行ったら「定休日」の札が…
そう、下調べをしくじっていたのだ。
小一時間ほど別件をして時間を潰し、池袋から埼京線に乗って板橋へ。
埼京線って数えるほどしか乗ってないなぁ。恐らく2回目か3回目くらいじゃないだろうか。
(学生時代は、埼京線は駅間が長く、また混雑率がハンパなく高かったので痴漢や変質者の発生率がめちゃくちゃ高くてよく「警察24時」系番組のネタになっていた…なので自分の中では埼京線のイメージはあまり良くなかった。)
今回乗車したら、GWのせいもあって電車はそんなに混んでいなかった。
それにもう痴漢のターゲットになる年齢もとうに越している(苦笑)。
閑話休題、板橋駅を降りて、てくてく歩いていく。東の方角に向かうので、降りた駅は「板橋」だけど住所的には北区になる。
賑やかな商店街を抜け、住宅地に一本入ったところに稲荷湯はある。
大阪ではまず見かけない、立派な宮造り、破風屋根の銭湯。
これぞまさに東京銭湯。
玄関の雰囲気も、風格がありまくり。
ここはレトロな雰囲気がそのまま残っていて、風呂がネタになる映画「テルマエ・ロマエ」のロケにも使われたらしい。
ザ・東京スタイルなので、脱衣所からの扉を開けるとカランが縦に並んでいる。
更に、出入口の傍に積まれている洗い桶はなんと木桶!
毎年更新しているらしい。(桶屋さんここが廃業しない限り安泰ね…)
東京銭湯のお湯は概して熱い。稲荷湯の場合、熱湯は45度。
ぬる湯派の私は片足突っ込んでみたものの、それ以上は入れなかった。
(一応、ぬる湯ゾーンもあるのでご安心を)
浴槽は壁に沿っていて、3分割されている。左から、ぬる湯(39℃くらい)、中温(43℃)、高温(45℃)。
脱衣所から見える坪庭もあり、風情がある。
訪問時間が早かったせいか、地元のシニアの方数人しかいなかった。
「昭和の風呂」そのもの。
これからこういう銭湯を「作る」ことはできないだろう。これは「守って」いくものだ。
ニュウヨーカーなら、ぜひ行ってみてほしい。
稲荷湯
〒114-0023 東京都北区滝野川6丁目27−14
営業時間:14;50ー1;15
定休日:水曜日
シャンプー石鹸:備え付け無し(だったはず)
サウナ:無し
水風呂:無し
【参考になるサイト】
【北区 / 西巣鴨駅】稲荷湯 - 東京銭湯 - TOKYO SENTO -
【北区 / 板橋駅】改装しても番台!レトロ銭湯ここにあり!「テルマエ・ロマエ」の撮影銭湯「稲荷湯」【PART.2】 - 東京銭湯 - TOKYO SENTO -