非常に残念なことに、こちらの銭湯、今月いっぱい(=今年いっぱい)で、閉店されるとのこと。
インターネットのニュースでも流れて一躍有名になってしまったようだ。
京都・伏見桃山にある呉竹湯さん。
街中銭湯はどんどん閉店してしまう。
気になった時が行きどきなのだ。
今回の訪問は「ネットニュースで流れていたから」は副次的なもので、ずっと前からレトロ銭湯で訪問したいと思って訪問先候補に入れていたのに、ルートから外れてしまって行けていなかった。年末で閉店するなら今日しかない、今日を逃したら内装もう見ることができないだろう…ということで思い立ち、出張先に入れた。
外観の女湯側。ミネラル湯…の看板は、神戸・夢野にある湯の町浴場でも見たな。
この看板がある銭湯はなぜか個人的に気にいることが多い。
なんだかお手洗いみたいな男女別のサインも付いている。
京都の街中銭湯でのパターン2。
鴨川湯さんや錦市場近くの錦湯さんは、暖簾くぐってカラカラ開けるといきなり脱衣所だけど、暖簾を潜ってカラカラ開けると靴箱があって男女合流するところもある。この呉竹湯さんや、大亀谷にある宝湯さんはこの方式。暖簾を間違って入ってもリカバリー可能(笑)。
常連のお客さんからと思しきお花が飾られていた。
玄関には、店主のものと思しき絵がたくさん飾ってあった。
特に気に入った一枚がコチラ。
お風呂の内装は、源湯にも似ているタイル貼り。
特に、滝のように上から水が順々に落ちていく浴槽の作りは凝っているなあ、と思うし、何より浴槽の中にリアルに泳いでいるんじゃないか、と思ってしまうような鯉がタイル貼りで綺麗に設えてある。
古い銭湯ではあるけれど、カランや浴槽のタイルなどもメンテナンスが行き届いている。店主の銭湯愛をひしひしと感じた。
訪問したのが夕方ということもあったからか、地元の常連さん以外のお客さんも多い雰囲気だった。明らかに遠征組と思われる方(私も含めて)と、半々くらいといったところか。男湯の方では「なんでこんなに人おるん?」と常連さんが訝しんでいたらしい。
サウナも入ってみた。ストーンが置いてある、いい雰囲気。ほの暗くて、まるで電車のロングシートのように向かい合って座ることができる。京都の銭湯は大概質のいい地下水が使われているので、水風呂も気持ちいい。
限りある時間を精一杯使って、サウナに温浴に堪能しまくった。
さようなら、呉竹湯。
願わくば、誰か若い志のある人が引き継いでもらえることを願ってやまない。
呉竹湯
2019年12月末をもって閉店
近鉄京都線「桃山御陵前」または京阪線「伏見桃山」から徒歩7分くらい
サウナ 有り (ストーン式のなかなかいい雰囲気のサウナだった)
水風呂 有り